やってはいけない決算書ノウハウ

決算書のポイントは3つ

銀行が企業に融資を出すかどうか審査をする際に、最も重要なのは、決算書です。
決算書が、審査のウェートの8割を占めます。決算書の重要性を今一度、ご認識ください。 では決算書で、どこが重点的に見られるか。それを知っておけば、銀行から融資を出しやすい決算書はどのような決算書か、分かるようになります。

貸借対照表で最も重要なのは:

  • 純資産がどれだけあるか
    純資産とは、企業の持つ資産から、負債を引いたものです。この数値が高い企業は、財務体質良好な企業と言えます。
  • 純資産の絶対額と、そして純資産を総資産で割った比率「自己資本比率」がポイントとなります。これらの数値が高い企業は、財務体質良好な企業として、融資審査は通りやすくなります。
  • 純資産がマイナスの企業は、それだけで融資を受けられる可能性が限りなく低いということになります。

損益計算書で重要なのは:

  • 営業利益と経常利益がどれだけあるか
    営業利益は、事業でどれだけ稼ぐ力があるかをあらわします。
    経常利益は、コンスタントにどれだけ稼ぐ力があるかを表します。

  • 一方、当期純利益は、土地を売却して損失が出た場合の「固定資産売却損」での特別損失など、その期だけの特別な要因が影響します。そのため、営業利益、経常利益ほど重要視されるわけではありません。
  • 営業利益・経常利益がプラスであることは、融資審査を通しやすくするためには絶対、なのです。

そして決算書の中で最重要なポイントは
貸借対照表・・・純資産
損益計算書・・・営業利益・経常利益

いくら、融資を受けやすくするためのテクニックを使おうとしても、これらの数値を良くすることに勝ることはありません。 これらの数値を良くするには、毎月試算表を作って経営管理をし、その結果良い決算になるように経営していくことが求められます。経営者の努力が重

汚れた貸借対照表

貸借対照表で最も重要視されるのが、純資産合計です。
純資産=資産-負債ですが、純資産がマイナスということは、資産より負債の方が大きい、ということです。
これが債務超過です。
しかし、純資産がプラスで、見た目は債務超過ではなくても、実質債務超過と見られることもあります。

純資産=資産-負債ですが、資産に計上されているものが資産価値がなければ、その分、資産は差し引きして見られます。

そのため、貸借対照表の資産の部において、いかに不良資産を出さないか、融資審査を大きく左右します。

債務超過かどうかは、融資審査においては天と地ほどの大きな差です。

影響は大きいです。ではどうしたらよいかというと、資産の部において、不良資産として見られるものを少なくするしかありません。
例で言えば、経営者に対しての貸付金15百万円を経営者が会社に返済して貸付金を0にすることができればいいです。
しかし、それができれば苦労しません、実際はほとんどの企業で、無理でしょう。

対策:
その場合、生命保険を使って貸付金を消す方法があります。 この方法を使って貸付金を保険積立金に振り替えてしまえば、不良資産として見なされる資産を少なくして、銀行から良い評価を受けるようになることが期待できます。

今回は貸付金が不良資産の場合を例にしましたが、仮払金、未収入金など他の資産科目でも、返ってくる見込みのない資産として不良資産として見なされるものは消した方がよいです。
経営者向けの貸付金を例にしましたが、関係会社向けや、従業員向けなどで、返ってくる見込みのない資産でも、同じことが言えます。
これら不良資産として見られるものも、保険積立金に振り替える方法などを活用して、消していくとよいでしょう。

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