保証協会に関して知っておきたいノウハウ

保証協会へ代位弁済される?

(Q)
ある銀行で借入(運転資金)があり、この不況で返済が苦しく、利息のみの返済をしておりましたところ、あるときに「信用保証協会にまわす」といって、銀行員は用意しておりました利息を受け取らずに帰りました。
その後保証協会と話をはじめていましたが、突然その銀行より内容証明で、当座預金に入った売掛金を「利息分として受領した」という通知が来ました。
お尋ねしたいのは、用意していた利息を受け取らずに帰っておいて、当座に入った売掛金を勝手に引き出して利息に充当すると言う行為は銀行としては当たり前の行為なんでしょうか。理不尽な気がしております。

(A)
「信用保証協会にまわす」という言葉の意味は、保証協会に銀行の融資を代位弁済もらうよう手続きする、という意味でしょう。 信用保証協会の保証がついている融資は、あくまで出し手は銀行ですが、それを保証協会に代わりに払ってもらうと、その後は保証協会が、あなたの会社の債権者となり、保証協会と交渉を行っていくことになります。
当初、利息を受け取らなかったということは、代位弁済手続きに入るということが銀行内で決まっていて、その銀行員に、指示があったことと思われます。

また、当座預金に入った売掛金を利息分として受領したことについてですがもとは売掛金であっても、当座預金に入金となったら、当座預金の一部となります。銀行が、延滞となっている融資の利息を当座預金から受領したということであれば、この銀行の行為は法的に特に問題はない行為でしょう。
また状況から、保証協会への代位弁済手続きが着実に進んでいるのでしょう。
あなたの会社が、現時点でやっておくべきことは、保証協会保証付融資の保証人と担保がどうなっているかを洗い出しておき、今後の対策を考えていくことです。
保証協会への代位弁済が行われると、保証人への取立てや、担保の競売手続きが現実的となっていきますので、影響を最小限に抑えられるような対策を考えていく必要があります。

信用保証協会の保証枠は合算される?

(Q)
東京都と神奈川県の保証協会で信用保証を受けている場合の無担保保証枠
8000万円はどのようになりますでしょうか教えてください。考え方としては、
例えば東京都+神奈川県=8000万か
東京都=8000万円、神奈川県=8000万円
を最高限度額として保証してもらえるのでしょうか。

(A)
信用保証協会の保証枠は、合算で決められます。
質問の例で言えば、東京都+神奈川県=8000万です。
全国の信用保証協会がオンラインでつながっていて、他の信用保証協会でいくら保証枠を使っているか、すぐに分かります。
なお、保証協会は、企業が支店登記をしている地域の保証協会も使えるので、東京都が本社、神奈川県が支店(支店登記あり)という場合などで、このように複数の都道府県の保証協会を使う場合が起こりうるのです。
もしくは、愛知県信用保証協会と名古屋市信用保証協会のように、「市」にも保証協会がある地域で、名古屋市の企業が愛知県と名古屋市の保証協会を使う場合なども起こりえるケースです。

信用保証協会保証付融資が代位弁済となるとどうなるか

経営者の中には、信用保証協会自身が融資を出している、と勘違いされている方もいらっしゃいますが、あくまで融資の資金を出しているのは銀行です。銀行の融資に、信用保証協会が保証をしている、という形です。
信用保証協会

保証銀行

融資企業

その融資の返済ができなくなり、リスケジュール(返済条件変更)交渉も行わず、延滞のままほっておくと
代位弁済になります。

代位弁済とは、融資の返済ができなくなった企業に代わって、信用保証協会が企業の代わりに、銀行に残額を一括返済することを言います。
代位弁済となると、その代位弁済金額が全額、信用保証協会に返済とならないかぎりは、信用保証協会は保証を付けてくれません。

一方、信用保証協会保証付融資でも、リスケジュールであれば、リスケジュール期間中に利益が上げられる体質になって返済再開ができ、6カ月経過すれば、審査しだいですが保証を付けてくれるようになります。

ここで、次の違いを再認識してください。
延滞は、銀行や信用保証協会に無断で返済をしないことで、ほっておくと代位弁済に移行されます。
リスケジュールは、返済できないならできないで銀行や信用保証協会と交渉し、毎月の返済金額を減額してもらうことです。

延滞をほったらかしにして代位弁済となれば、代位弁済金額が全額完済となるまでは、信用保証協会は保証を付けてくれません。
一方リスケジュールの形であれば、リスケジュール期間中に利益が上げられる体質にして返済を元に戻せば、信用保証協会は保証を付けてくれるようになります。リスケジュールした融資金額を全額返済しなくても。

こう考えると、やはり代位弁済になるよりは、銀行や信用保証協会と交渉してリスケジュールしておく方が、後々のことを考えるとよい、ということになります。

しかしリスケジュールの方は、元金の返済額は減額しても、利息はしっかり支払う必要があります。一方代位弁済の方は、利息も含めて信用保証協会と支払交渉を行うので全体的に支払いの負担は少なくなります。
利息の負担を考えると、企業の資金繰りがよほど厳しい状況であれば、いっそのこと代位弁済として企業の支払い負担を一気に改善する、という手もあります。

いずれにせよ、返済が厳しくなってきて、新たな融資も受けにくくなったら、どうすればよいか対策を考える必要があります。最もいけないのは、何も動かないで、単なる延滞にしてしまうことです。

団体信用生命保険(保証協会団信)

法人の代表者に万が一のことがあった場合の後のことを考えるのなら、保険は加入しておいた方がよいでしょう。

(Q)
信用保証協会保証付融資を信用金庫から受けた時、「団体信用生命保険(保証協会団信)」を借入限度額まで行いましたが、加入されない借入者が大半との事で、私の加入した判断は正しかったのでしょうか?

(A)
保証協会団信とは、
「信用保証協会からの債務保証を伴って融資を受けた個人事業主の方が、その債務を全額返済されないうちに死亡もしくは所定の高度障害といった不測の事態に陥られた場合、または信用保証協会からの債務保証を伴って融資を受けた法人がその債務を全額返済されないうちに、代表権を有する連帯保証人の方が死亡もしくは所定の高度障害といった不測の事態に陥られた場合に、社団法人全国信用保証協会連合会が生命保険会社から受け取る保険金をもとに、金融機関に対する債務を弁済することによって、事業の維持安定・円滑な事業継承とともに、ご家族・後継者の安心を図ることを目的とした制度(全国信用保証協会連合会のサイトより抜粋)」というものであり、任意加入となっています。

例えば住宅ローンを受ける際には、団体信用生命保険をかけますが、もし債務者が死亡するなど万が一のことがあると、残りの融資残高は保険金が払われて一括返済となり、残された家族等に債務が残らないことになります。

それと同じように保証付融資においても、保証協会団信に加入していれば、法人の代表者に万が一のことがあった場合に、保険金が払われて一括返済されることになり、残された法人の維持安定、後継者への円滑な事業承継が図られることになります。

だから、法人の代表者に万が一のことがあった場合の後のことを考えるのなら、保険は加入しておいた方がよいでしょう。

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