問題意識を持ち続けよう
身の回りには疑問(問題)が溢れている
問題意識を持っていれば、仕事を進めていくうちに「これでいいのだろうか」「もっと良い方法はないだろうか」「もっと楽に出来る方法はないだろうか」という疑問がわいてくるはずである。
また、仕事を進める際、必ずその目的を考えることである。
たとえ社長(上司)から指示を受けた仕事であっても、その資料は何のために作成するのかを確認することが必要である。
問題意識のない人は
何を言われてもすぐに忘れるし、仕事の進捗がない。いわゆるヤル気のない人はそれ以前に問題意識がないのである。
これらの疑問を少しずつでもクリアする積み重ねこそが、自分自身の成長にもつながり、強い組織(企業)の誕生にもつながっていく。
情報管理が業績を左右する
業績を創るのは情報管理
業績の良い会社の営業部隊
- 上司が部下の情報、行動(過去・未来)を知っている
- メンバーが互いの情報、行動を把握している
実現するためのポイント
- 部下は営業活動の結果(情報)を上司に報告し、指示を仰ぐ。商談が終われば、即報告すること。
- 上司は部下からの報告(情報)に対してその場で指示を与える。
また、全メンバーに情報を即時に伝える。 - メンバーは、上司に明日の行動予定(何時に、誰と会い、何を提案するか)を事前に伝える。
- 情報整理のための打ち合わせを週1回は必ず行う。ただし、業績の悪い部門は毎日行う。これは原則、全員参加とする。
- 年度予算・目標数値に対して、あといくら足りないのか(=先行累計差額)をリアルタイムで把握し、壁に貼り出すなどして「見える化」する。それにより、メンバーの業績に対する達成意識を高める。
楽しくなる目標管理制度
1.目標管理の本質を理解せよ
『人はどのような状態の時に動くのか?ヤル気・意欲をもって仕事に取り組むのか?』
本人の性格や能力よりも「やり方・引き出し方」が有効的ではない場合が多い。
「人が自らの意思で動く」時は『方針に従って自ら計画を立て、チェックし、改善し、目標達成に責任を持つ』時である。
そこに社員の喜び・利益・創造的価値が生まれ、チーム・組織の活性化につながる。
人間の欲求5段階(1.生理的欲求 →2.安定欲求 →3.社会的欲求 →4.自我の欲求 →5.自己実現欲求)で言えば、社員の欲求を3から5へ自然に向かわせる目標管理制度を構築することが求められる。
2.成果の上がる目標管理制度の導入手順
- 自分の立場・役割・主任務を明確にする。
- この1年でやるべき経営方針と連動した重点目標を、所属長と話し合いの上で設定する。
- 目標管理を個人別に分類したノートを携帯し、本人による推進・実践活動を実施する。
- 本人自ら半期の評価を実施する。
- 上司とのフィードバック面接を実施し、成長対話を図る。
- 評価結果を給与・賞与・昇格・昇進に連動させる。
このように、何も奇をてらったものでもなく、難しいシステムでもない。
現状の目標管理制度を自社の経営方針・品質方針などの方針管理を主体として、個人あるいはチームの成果配分にまで連動させ、一般社員が自主・自立性をもってウキウキ、ワクワクと楽しくなるような制度でなければならない。
顧客満足度「最高ポイント」
顧客満足度を上げることを第一として、商品改善、営業改善、業務処理改善に取り組むことを経営として最重要視できているだろうか。
「顧客満足度」に問題意識をいつも持つ
- 現状の業績を支えている「顧客」は自社の何を支持して選択してくれているのか。
- 本当に自社は「他社にはない満足要因」を提供しているのか。
- 今の顧客はこれからも自社の商品・サービスを購入し続けてくれるのか。
- 自社を支持してくれる新規顧客ターゲットの特性はどのようなものか。
業績の先行管理が必要
- 安定して読める数字をB(ベース)
- 新規顧客として今後継続利用が見込まれる顧客をNB(ニューベース)
- 単発的に入るスポット受注
先々、業績の読みがどうなるかを検証し、目標との差を埋める対策が必要である。
多くの企業では定期的に顧客満足度を行っている。その姿勢は買えるが、その後がいけない。5段階評価の4であるとか「まあ満足」という回答に安住する会社が多いのだ。
「まあ満足」という中間的評価者は不平を言わずとも、強いライバルが出ればそちらに乗り換え、環境変化で離反する。
顧客満足度を高めるというのはなかなか難しいことかもしれない。なぜ中間評価にとどまるのか、その真因・要因を突き詰めて全社の最優先事項として改善・改革に取り組むのが、業績革新の第一の着眼点である。
「人生の先行管理」をせよ
「年収÷仕事時間」で、1時間当たりの時給が分かる。これが自分の生産性だ。世間相場に比べて自分の時給は高いのか低いのか。そして、その生産性を上げていくためにはどうすればいいかを考え、行動する。
将来の理想の自分像に近付くには、そのための時間を割かなければならない。どんなに現状の仕事が忙しくても、忙殺されているだけなら、将来の自分の役には立たない。1週間のうち3時間だけでも、将来の自分のために使う。
これら2つを進めていくには、
- 自分の仕事の理念や行動指針を策定し(あるべき自分像の設定)
- 自分の時間を何に使うのかの時間配分をし(スケジュールの設定)
- 将来の自分のための時間を重点的に確保して
- そのために最適な自分の行動リズムを知り
- 目的意識を持って日々を過ごすこと
筋金入りの方針書
経営体質別悪い特徴
創業者経営「指示待ち体質の社風になりがちである」
創業者は一から会社を起こしたがゆえに会社をよく知っており、とかく口を出してしまう。立ち上げた会社を潰すまいとする創業者ならではの必死の行動であるが、そのために創業者から指示が出るまでだれも動けなくなるのである。
世代交代中の経営「不安・あきらめ体質の社風になりがちである」
トップ交代を目前に控える会社の場合、社員は慣れた仕事のやり方・パ ターンが変化することに不安を感じている。また事業承継の時期が迫る同族会社でよく見られるのが、「次の社長はどうせ息子だ」というあきらめが社内に流れ、上昇志向の強い社員がモチベーションを低下させるという傾向である。
承継後の経営「従業員が自己中心的な行動を取る傾向が見られる」
引き継いだ後のトップがズボラな場合、それを認めない、認めたくない社員が増え、次第にトップを無視するようになる。しかし社員とて食べていかねばならないので、とりあえずトップの言うことは聞いたフリをして、自分がよしとする考えで仕事をする。
改善法
「方針管理」による経営体制を築くこと
全員でつくり上げるように工夫して「経営方針書」を作成する。
それによってトップの考えを全社一丸で共有化し、取り組む姿勢をつくり出すことができる。
【方針書の内容】
トップと役員で作成
- 経営理念
- その期の方針
部長と部員で作成
- 部門方針
- 行動計画
その方針書を必ず厳正にチェックすること
目標をクリアすべく最大限の対策を立て、それ
を実行し、成果を上げていく。
それを個人評価とリンクさせ、活性化していくのである。